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がん研究と診療情報のセキュリティを認証スイッチ「Apresia」で確保
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最先端のがん研究と診療を行う財団法人癌研究会では、東京・有明への全面移転を契機に、医療系ネットワークとOA・研究系ネットワークを再構築。
そのプラットフォームを担うのが、日立電線の認証スイッチ「Apresiaシリーズ」である。
正当なユーザーのみシステムに接続できるネットワーク認証と、きめ細かなログ管理機能により、医療情報や研究情報のプロアクティブなセキュリティ確保と信頼性の高いネットワーク運用を可能にしている。
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名称 |
財団法人癌研究会 |
所在地 |
東京都江東区有明3-10-6 |
創立 |
1908年(明治41年) |
事業概要 |
「がん克服をもって人類の福祉に貢献する」を使命に創立された民間の非営利組織。
1934年に日本初のがん研究所と病院を建設して以来、日本のがん研究とがん診療の振興のために、先頭に立って活動を推進している。
12部門から構成される癌研究所と最新設備を整えた700床の癌研有明病院などの施設を擁する。 |
URL |
http://www.jfcr.or.jp |
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診療や研究の基盤を担う、医療系とOA・研究系ネットワークを再構築
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財団法人癌研究会
癌研究所
物理部 RI・情報担当部長
工学博士 伊藤 彬 氏
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癌研究会は、研究所と病院を擁するがん専門の民間組織として、日本のがん研究とがん診療の振興に大きな役割を果たしてきた。研究所ではゲノム研究や遺伝子発現研究などで世界的な研究成果を挙げ、病院では最先端のがん治療と臨床研究を行うなど、その活動は国内外から高く評価されている。
癌研究会は今春、臨海副都心の有明に移転。癌研究所、癌化学療法センター、癌研有明病院などの施設が一体となり、同研究会の使命である「がんの克服」に向けて活動を推進している。例えば、癌研究所・ゲノムセンターでは、がん患者に対する薬剤や放射線治療などの治療効果や副作用を予測し、患者ごとに有効で適切な治療法を選択できるシステムの確立を目指している。
「こうしたオーダーメード型のがん治療を確立するためには、ゲノム情報の解析などが不可欠であり、研究活動を推進する上でネットワークは大きな役割を果たしています」と、癌研究所 物理部 RI・情報担当部長の伊藤彬氏は述べる。
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癌研究会では移転を契機に、研究所および病院の医療情報システムやネットワークを刷新。病院では電子カルテシステムや画像保管管理システムなどが導入され、その基盤となる医療系ネットワークも新たに構築した。また医療系とは別に、研究所の研究者や病院の医師、看護師、事務職員など、約1000名が利用するOA・研究系ネットワークを構築している。
「医療系とOA・研究系のネットワークのセグメントを完全に分離することで、医療系のセキュリティを確保しています」と、医事部 情報システム課 課長の林三樹氏は話す。以前、研究員の持ち込みPCによって、癌研究所のネットワークがウイルス感染したことがあったため、特にセキュリティには配慮したという。「当時はゲートウェイレベルでのセキュリティ対策は講じていたものの、内部ネットワーク経由の脅威に対しては脆弱だったのです。こうした経験に加え、もうひとつ不安材料があり、今回のネットワークのセキュリティ強化につながっています」(伊藤氏)。
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ネットワーク認証に対応するApresiaを約180台導入
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有明の研究所と病院では、エンドユーザーである研究者や医師・看護師などの利便性を考慮して、各室に医療系とOA・研究系について必要な系の情報コンセントを設置している。各クライアントに固有のIPアドレスを割り当ててはいるものの、悪意のある人間が情報コンセントにPCを接続し、不正にアクセスするリスクも皆無とはいえない。
「患者さんの個人情報保護はもちろん、重要な研究データなどの安全確保も不可欠です。問題が発生する前にセキュリティ対策が講じられる仕組みが重要になると判断しました。何社かのLANスイッチ製品を比較、検討した結果、高いセキュリティやコストパフォーマンス、耐障害性など、私たちの要件を満たす製品としてApresiaを導入しました」(伊藤氏)。
医療系、OA・研究系の両ネットワークのプラットフォームを担うのが、日立電線の認証スイッチ「Apresiaシリーズ」なのである。フロアスイッチおよびエッジスイッチとして、ギガイーサポート搭載高速スイッチングハブ「Apresia」を約180台導入。ノンストップの稼働が要求される医療系やOA・研究系の要衝ではApresiaを二重化するなど、ネットワークの耐障害性と高パフォーマンスを確保している。
そして、Apresiaの特徴であるネットワーク認証機能を活用し、ネットワークへのアクセス要求時にクライアントの認証を実施。具体的には、RADIUS認証サーバーとApresiaが連携して、あらかじめ登録されたクライアントのMACアドレスとユーザーID、パスワードで認証を行い、VLANへのアクセス権限などに基づいて正当なユーザーのみ接続を許可する仕組みだ。ユーザー認証にはWebブラウザを用い、クライアントOSに依存せずに認証が行えるといった特徴がある。
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財団法人癌研究会のネットワークシステム構成図
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詳細なログ管理で安心できるネットワーク運用管理を実現
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財団法人癌研究会
事務局 医事部
情報システム課 課長
林 三樹 氏
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Apresiaを基盤とする医療系、OA・研究系ネットワークは、今年5月に本格稼働を開始した。「導入して間もないこともあり、導入効果の検証はこれから」と前置きしながら、「Apresiaの安定稼働に加え、許可されたユーザーのみネットワークを利用し、万一のインシデントに対してもアラートで通知することから、運用管理面でも大きな安心感があります」と林氏は評価する。
Apresiaのネットワーク認証機能では、認証の成功/失敗やログイン/ログアウト時の詳細ログを取得することが可能だ。どこで、どのユーザーがどの端末で、どのくらいの時間接続しているといったユーザーごとのトラッキングが行え、高い運用性を実現している。「事前にMACアドレスやパスワードを登録することにより、持ち込みPCの制限が可能になるほか、詳細なログ管理により、不正行為を抑止することもできます」と伊藤氏は述べる。
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今後は、機密情報の漏えいを防止するコンテンツフィルタリングの導入など、セキュリティの強化を視野に入れ、Apresiaを用いたクライアントの検疫などの機能拡張も課題のひとつになっている。最先端のがん研究と治療を担う癌研究会のネットワーク基盤を支える日立電線の存在はますます大きくなりそうだ。
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新製品
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新世代チップを組み込んだAEOS搭載オールギガLayer2スイッチングハブ「Apresia4224GT-PSR」。
24個の10/100/1000Base-Tポートと4個の1000Base-Xのコンボポートを持つ電源二重化に対応した高信頼タイプ。
Apresia4224GT-PSR
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日立電線ネットワークス株式会社
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