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正確な情報をいち早くスムーズに伝達し合える
高信頼性の実力、防災システムに求められる
高度なミッションを日立電線がクリア。
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東京都
関東大震災による大規模な災害を経験している東京都にとって、防災への備えは大きな課題のひとつです。
災害時における円滑な情報伝達と、各地における被害状況の正確かつスピーディな把握は、それ以上の被害を食い止めるためにも、またいち早く対策の意思決定を行うためにも不可欠なテーマです。
東京都全域に張りめぐらされた、ビジュアルコミュニケーションネットワークの役割りと、その導入効果についてうかがいました。
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システム要求の高いハードルを超えたのは、日立電線の技術力と製品の高信頼性。
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最近、地震や津波のニュースが頻繁に聞かれる中、東京都にとっても災害への備えや、防災へ向けたさまざまな取り組みは切実な課題となっている。
大きな災害時には、なによりも情報の正確な収集と、それにもとづく迅速な対応策の実施がともなわなければならない。
そのためには、従来の通信インフラである電話回線や無線システム、テレビ・ラジオといった既存メディアのほか、災害現場の状況をリアルタイムで即座に把握することができ、しかもスピーディに対策を協議し意思決定できる強力な通信インフラの必要性が高まっていた。
臨場感あふれる映像伝達システムを活用し、災害発生時のすばやい情報収集とスムーズな意思決定を支援する新たな通信インフラを構築したい、これが東京都からの高度な要求だった。
日立電線のビジュアルコミュニケーションネットワークが採用されたのは、NECが構築した防災システムの重要な一翼をになう通信基盤としてだ。
東京都が要求するシビアなスペックに対応することができたのは、日立電線が持つ高度な技術力とスケーラブルな提案力にある。
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「防災という観点で見た場合、わたしたちが必要とする信頼性の高さは非常に厳しいものです。自治体が求めるクリティカルな要件は、一般企業のそれとは比べものになりません。もちろん、システム障害が発生した場合でも、原因究明よりも先に、迅速に復旧できるしくみが大前提となります。いつ発生するかわからない災害は、システム障害の復旧を待ってくれないのです」
と語るのは、総合防災部防災通信課の古田功三課長。
映像や音声の品質はもちろん、なによりも安定稼動が大前提である高信頼性のシステムであることが、選定段階での最重要ポイントとなったようだ。
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総務局 総合防災部
防災通信課
古田功三氏
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総務局 総合防災部
防災通信課
室伏一夫氏 |
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ポリコム(Polycom)製品の大きな実力と、既存システムの数十分の一という費用対効果。
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自治体における製品選定は、直接ベンダーを指名することができない。
同課の室伏一夫係長は、市場に出まわる数多くのテレビ会議システムを丹念に調べあげ、各ベンダーから実際にデモ機を持ち込んでもらいながら、機種ごとに性能の一長一短について確認していった。
室伏係長が特に驚いたのは、Polycom製品の市場シェアの高さだったという。
「導入を検討していた当時、世界の半数以上のシェアを占めていたのがPolycom社の製品だったのです。日本の製品ももちろん調べましたが、圧倒的なシェアを誇る製品がPolycomだということは、それだけ信頼度も高い裏づけになると考えました」。
技術革新が日進月歩の今日、以前に導入していたコマ送りの映像システムに比べ、数十分の一のコストで最新のビジュアルコミュニケーションネットワークが導入できたという費用対効果も大きいと、当時をふり返りながら室伏係長は語る。
クオリティがこれまでになくハイレベルで、高信頼性のしくみを低予算で導入できることも、いまや製品選定の見逃せないポイントとなっている。
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いつ災害が発生しても対応できるよう、常にミッションクリティカルな環境を確保。
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東京都は、都庁内にある防災センターを中心に、93ヶ所の区市町村役所と18拠点の河川監視カメラを設置し、防災行政無線を中核ネットワークとした大規模な防災システムを構築している。
都庁と立川防災センターには、多地点接続サーバMGC-50を1台ずつ配置し、都庁内にはラックマウントタイプのテレビ会議端末VSX 8000シリーズを11台設置。
また、都庁と各区市町村役所には、カメラ一体型のテレビ会議端末ViewStationEXシリーズと液晶モニターを、可動式のラック台に乗せて配備している。
これは、必要に応じて会議場所を移動し、いつでもどこからでも映像と音声をやり取りできるよう、可搬型端末システムの発想からカスタマイズされたものだ。
多地点接続サーバMGC-50の運用管理には、日立電線の「ConferenceNavigator」を採用。
また、アドレスブックの管理や設定変更などをWebベースで一元的に行える端末管理ソフトウェア「Global ManagementSystem(GMS)」の導入も予定している。
さらに、すべてのネットワーク上でバックアップ回線が用意され、いつ災害が発生してもシステムの稼動がスムーズに行えるよう、ミッションクリティカルな環境を常に確保している。
既存システムと比べ新たに実現したしくみは、9拠点までの多地点接続が可能となったことと、防災会議の映像を保存していつでも閲覧できるVOD(Video On Demand)システムを構築している点だ。
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今後は防災訓練ばかりでなく、防災研修会などの会議用途にも活用予定。
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ビジュアルコミュニケーションネットワークが実際に稼動するのは、防災訓練時の情報伝達用途に限られている。
防災を監督する内閣府との連携はもちろん、東京23区や伊豆諸島、小笠原諸島など東京都に属する離島との大規模な防災訓練など、東京都全域をテレビ会議システムで結ぶことで、リアルタイムな情報伝達が可能となっている。
「もはやテレビ会議システムがもたらす臨場感なしには、訓練そのものがなりたたなくなっているといっても過言ではありません」
と、古田課長はその有効性を力説する。
ただ、防災訓練はそれほど頻繁に行われるわけではなく、システムが稼動する場面は年6回程度しかない。
古田課長は、
「システムの使用率が上がるということは、災害が頻繁に発生していることを意味します。稼働率が低いのは結構なことなのです」
と話す。
今後のシステム運用について、古田課長はこのように語る。
「以前、防災の観点で人を集め、研修会を行うことが計画されました。将来的には、テレビ会議システムをそういった用途にも使おうと検討しています」。
また、首都直下型の地震に対する警戒から、気象庁の緊急地震速報や消防庁の全国瞬時警報システム(J-ALERT)など、国からさまざまな情報が提供され始めている。
これらの緊急情報をどのように活用するのかが、東京都防災センターとしての今後の課題だという。
さらに、大地震が発生した際の人的・物的被害を大幅に軽減するために、「大都市大震災軽減化特別プロジェクト」が防災科学技術研究所を中心に発足しており、これらのプロジェクトとも連携しながら、都市機能の維持と都民の生命・財産を守るためのしくみ作りに、今後とも邁進していきたいと語ってくれた。
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東京都
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日立電線ネットワークス株式会社
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- Polycom、VSX その他のPolycom社製品は、Polycom, Inc.の米国およびその他の国における登録商標または商標です。
- 本カタログに掲載した商品は、改良などのため予告なしに内容を変更することがあります。
- 製品写真はイメージです。
* 記事の内容は、2006年12月取材時のものです。
本事例記載の情報(役職名、製品価格、製品仕様、サービスの内容、お問い合わせ先、URL等)は、取材日現在の情報です。予告なしに変更され、検索日と情報が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。
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