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教育・研究の発展にともなって増殖する大規模ネットワークに、「つながる自由」を。
セキュアに実現したのは、認証スイッチ“Apresia”
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同志社大学では、学内ネットワークシステムの定期リプレイスにあたり、日立電線のApresiaを採用。
京都市中心部にある今出川キャンパスと京都府南部の京田辺キャンパスをまたがる巨大な学内LANにおいて、日立電線の認証スイッチApresiaはどのようなメリットを提供しているのだろうか。
総合情報センター情報システム室情報システム課長阪田清氏、情報システム課ネットワーク係長今西覚氏、情報システム課ネットワーク係川勝得弘氏、山北英司氏に話をうかがった。
さらに、ネットワーク構築およびリプレイス作業の陣頭指揮をとられた日立製作所の前田祐一郎氏にも同席していただいた。
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名称 |
同志社大学 |
所在地 |
今出川キャンパス
〒602-8580
京都市上京区今出川通烏丸東入玄武町601
京田辺キャンパス
〒610-0394
京田辺市多々羅都谷1-3 |
URL |
http://www.doshisha.ac.jp/ |
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同志社大学の研究・教育活動に不可欠なネットワークを、より快適に使いやすく。
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同志社大学
総合情報センター
情報システム室
情報システム課長 阪田清 氏
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膨大な数の学生と教員を擁する同志社大学の学内ネットワークには、どのような基本方針に基づいて構築されているのだろうか。
情報システム課長の阪田氏は語る。
「時代の流れとともに、同志社大学でも新しい学部や大学院の新設、さらに改編なども盛んに行われるようになってきています。これにともない、新しい建物の建設やキャンパスのオープンなどをはじめとして、同志社大学では常に新しいプランが動いており、その拡がりに合わせて、当然ネットワークも拡充していかなければならないということがあります。そして、どの建物においても同じネットワーク環境が望まれますので、その利用についても、教員、学生を問わず、安全かつ快適に使ってもらえるように整備していこうというのが、学内ネットワーク運用に関しての大きな方針となっています」
そのポリシーのもと、今回のリプレイスで目指したものとは。
ネットワーク係長の今西氏が続ける。
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「そのような状況に対応し、大きな区切りとしてのリプレイスをほぼ3〜4年の周期で行ってきました。振り返りますと、2000年のリプレイスにおいて大学内のすべての建物がネットワークでつながりました。そして、2003年のリプレイスでは性能とサービスの拡充に力を入れまして、今回のリプレイスでは“どこでもつながる”という点を大きな目標の一つに掲げました。どこでも、と言いますのは、同志社大学は2つのキャンパスがあり、ネットワーク既敷設の建物総数は48ありまして、情報コンセントの数は10,000口を超えています。これまではネットワーク機器の構成や性能上のこともあり、申請した者のみに使用許可を与えるという方針だったのですが、その手間をなくし、同志社大学の学生や教員であれば、誰もが使える。もちろんセキュリティ対策を講じた上での話ですが、簡単な認証さえ行えば学内のどこの情報コンセントでも自由に使えるようにしたい、という強い思いがありました」
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学内なら、いつでもどこでもつながる。
Apresiaが実現した、自由なLAN環境。
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どこでも自由に使える情報コンセント、という目標について、ネットワーク係の川勝氏が補足する。
「せっかくたくさんの情報コンセントがあるのだから、もっと自由に使いたい、という要望は学生や教員からも多く寄せられていました。しかし、自由に使おうとすればセキュリティが低いものになってしまいますよ、と説明していたのです。学生たちも、どういった危険性があるのですか、どうすれば防げるのですかと聞き返してくるなど意識的な高まりも感じていましたので、今回のリプレイスは絶好の機会だったな、と感じています」
同志社大学
総合情報センター 情報システム室
情報システム課
ネットワーク係長 今西覚 氏
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今西氏が語る。
「結果から言いますと、“どこでもつながる”は無事に実現することができました。Apresiaのネットワーク認証機能のおかげで、学内にある約10,000口の情報コンセントの全てが、つまり学内のどこにある情報コンセントでも、さらに学内に15ヵ所ある無線LANアクセスポイントにおいても同一のインターフェイスで、ユーザが認証さえすれば即ネットワークにつなるがようになりました。以前のように、自由ノ使えるのは限られた場所だけで、というようなことは無くなり、学生や教員からの評判も上々だと思います」
Apresiaに装備されているネットワーク認証機能は、クライアントOSに依存せず、Webブラウザでの認証が可能。
Windowsはもちろん、Macintosh、Linuxなどが混在する大学のネットワークにも難なく対応することができる。
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ネットワーク係の山北氏が続ける
「クライアントOSに依存しないApresiaのネットワーク認証機能は、学生や教員に認証方法を説明する時にもたいへんやりやすいと思っています。また、情報コンセントにつないだ時にまずWebブラウザでネットワーク認証を行うので、ある特定のコンピュータだけがつながらない、といった状況においても問題切り分けのしやすさに貢献してくれています」
同志社大学
総合情報センター 情報システム室 情報システム課
ネットワーク係
左:川勝得弘 氏 /右:山北英司 氏
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同志社大学様 ネットワーク構成図
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情報コンセント10,000口の大規模LANを、わずか1週間足らずで完全リプレイス。
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10,000口の情報コンセントを持ち、総数8,000台以上ものコンピュータが常時接続される同志社大学のネットワーク。
認証スイッチApresiaの導入台数だけでも600台にものぼるこの巨大な学内LANのリプレイスプロジェクトは、どのように進行したのだろうか。
今西氏が語る。
「前回の2003年のリプレイス時に比べて、今回は切り換え時の障害もなく、スムーズにいったと思います。日立製作所さんと日立電線さんのチームと一緒に取り組めてよかったと思っています」
日立製作所の前田氏が述べる。
「今回、同志社大学さんにおかれまして、我々がご提案したリプレイス計画を、学生さんや教員の方々をはじめとして周知徹底していだたいたおかげです。作業的には、Webサーバや外部とやりとりするメールサーバは、長時間停めるわけにはいきませんので、まずその点は重要視しました。お盆休み1週間、実質5日間という全体スケジュールのなかで準備や設置を終え、実際の切り換え決行日は、22時に停めて翌朝4時に立ち上げました。実質6時間の間に、各建物のLANの切り換えを平行して進めていき、サーバ類の切り換えも含めた完全リプレイスを実現できました。この最もシリアスな作業にも、情報システム課のみなさんがつきっきりで対応していただけたことが、プロジェクトの成功にとって非常に大きかったと思います」
今西氏が振り返る。
「1週間という時間は、建物や配線に余裕があり、事前に準備してあとは切り換えだけ、というのであれば余裕も生まれるでしょうが、同志社大学には古い建物が多く、なかにはApresiaを置く場所をどうしようか、あるいは稼働しているスイッチを撤去しないとApresiaを置けないといった建物も多く、日立製作所さん、日立電線さんにはご苦労をおかけしました」
川勝氏が続ける。
「スイッチを置き換えた後の導通確認などで、日立電線さんは設置したApresiaの1台1台の設定を確認して廻られたのですが、その作業には技術を超えたパワーを感じました。それがあったからこそ、新学内LAN立ち上げ時にトラブルがほとんどなかったと言えると思います」
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大学の発展に呼応できる技術の進化、そしてサポート体制に、日立電線への期待が高まる。
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今西氏が、日立電線へ対する評価を述べる。
「ネットワークの詳細設計時から、日立電線のみなさんにはご尽力いただき、今回のリプレイスではたいへん良い結果を得ることができました。言うならば素人集団である私たちが判断しやすい資料を提示していただいたり、こちら側の指示が不明瞭だった場合でもきちんとした確認作業をしていただいたりと、総合的に安心して構築作業をお任せすることができました。もちろん、リプレイス以前の課題は解消されたのですが、ネットワークの利用にあたっては、日々新たな問題や課題が発生し得るということも忘れてはなりません。これからも安定稼働が続くようご協力いただきたいと思います」
そして、阪田氏も最後に述べる。
「前回のリプレイスに比べて、規模が拡大しているにもかかわらず、今回のリプレイスは実質5日間という短期間で終了させられたことを高く評価させていただくとともにたいへん感謝しています。しかし、これで終わったわけではありません。これからも同志社大学では、教育・研究の拠点が拡がり、そして建物やキャンパスも増えていくでしょう。関係するネットワークも当然のことながら拡大していくわけですが、それにともなう各種機器の増設やサポートなど、まだまだ日立電線さんにお願いしたいことはが増えていくと思います。今後も、私ども同志社大学が次に求める何かに、より新しい技術、より新しい機能、より緊密なサポートなどで対応していただければ、と考えています。さらに、ネットワークが拡大した時に、運用・管理要員も同時に増やせればいいのはわかっているのですが、これからはそうではなく、ネットワークは拡大するけれど管理者は従前の人数で問題ない、という運用体制を実現できるような技術的な取り組みも、Apresiaの機能進化の一つとして、日立電線さんにはぜひお願いしたいと思っています」
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Hitachi Cable
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株式会社日立製作所
公共システム事業部
学術情報ソリューション本部
全国文教システム部関西システムG
技師 前田祐一郎 氏(左)
日立電線株式会社
関西支社 情報通信営業部 営業課
課長代理 倉本和昌(右)
情報システム事業本部
システムエンジニアリングセンタ
関西SEグループ
谷田部修(中央)
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学内LANとして空前のスケールである今回のプロジェクトを無事成功することができたのも、同志社大学様と日立製作所様から作業しやすい環境を作っていただいたことに尽きると思っています。
ですから、日立電線のSEたちも数多くの困難を乗り越える気概を強く持つことができたのです。
同志社大学様のご発展を微力ながらも支え続けさせていただけるよう、日立製作所様との協力体制を大切にしながら、新たなリクエストにも技術でお応えできるよう取り組んでいきたいと考えています。
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同志社大学
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130年もの歴史を有する同志社大学は、日本人として初めて欧米の高等教育機関から学位を取得した新島襄により創立。
国際主義とキリスト教主義を建学の精神とし、教育理念は「良心の全身に充満したる丈夫の起こり来らんことを」。現在2万4千人を超える学生が学ぶ9学部11研究科を有する同大学では、高度にIT化された最新の学術環境のもと、次代を見据えた教育スタイルを実践。
人間・社会・自然を探求する多彩な学問分野への教育・研究活動が展開されている。
また、私大としてはいち早くスーパーSINETのノード校に選定。未来を視野に、グリッドコンピューティングの研究にも注力している。
本事例記載の情報(役職名、製品価格、製品仕様、サービスの内容、お問い合わせ先、URL等)は、取材日現在の情報です。予告なしに変更され、検索日と情報が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。