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将来を見据えて、IEEE802.11n 高速無線LANを大規模導入。
安定した学内インフラを総合的にサポート
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東京大学(本郷キャンパス)
理学系研究科・理学部1号館 |
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課題
- 将来のアプリケーションを考えた高速化の必要性
- 有線・無線の垣根を越えたネットワークの安定稼働
- 遠隔地を含めてネットワーク環境を同じクオリティで構築
ソリューション
- IEEE802.11n Draft2.0の大規模無線LAN
- ARUBA無線LAN管理ソフト“Air Wave" で無線LAN環境を可視化
- ユーザごとに証明書を発行するアプライアンス型認証サーバ“Account@Adapter"
効果
- 先進的な無線LANによる高度なモビリティ化
- ユーザ単位の認証とSyslogの一元管理により、ネットワーク管理の効率がアップ
- コアスイッチはAlaxalA“AX6708S"でシンプルな筐体内冗長を実現
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導入製品
- Aruba 6000
- Aruba AP125
- AlaxalA AX6708S
- AlaxalA AX3640S
- AlaxalA AX620R
- Account@Adapter
- LOG@Adapter
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小柴昌俊名誉教授のノーベル賞受賞から名付けられた小柴ホール。ホールに設置されたARUBA(アルバ)の無線LANアクセス・ポイントAP125がキャンパス・ネットワークの安定したユーザ・モビリティを実現している。 |
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IEEE802.11n対応のアクセス・ポイント250台
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科学技術研究の最先端を行く東京大学大学院理学系研究科は、情報基盤を一層強化するため、2009年春、本郷キャンパスの理学部棟内にIEEE802.11n対応のアクセス・ポイントを250ヵ所に設置し、大規模な高速無線LANネットワークを導入した。本プロジェクトの課題は、有線・無線を意識することなく、キャンパス内のどこででもネットワークを利用できること。特に無線は将来のアプリケーション対応も考慮して高速化が必須。しかも安定的に運用したい。
そんな要求に応えるために、日立電線ネットワークスは、ARUBA(アルバ)無線LANと自社開発の運用管理ツールを統合した高速モビリティ・ソリューションを提案した。高速化のニーズが進む無線LANには、ドラフト規格ではあるが、実用化としては最大通信速度300Mbps*といわれているIEEE802.11n Draft2.0を選択。
そして、モビリティ・コンローラには、この規格に対応したAruba 6000を採用し、最高300Mbpsのスループットを実現するAruba AP125アクセス・ポイントを学部棟内の250ヵ所に設置した。
「当学部内だけで一つの大学に匹敵するネットワーク規模になります」(玉造氏)
(*2009年8月現在)
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東京大学
情報システム本部
理学系研究科
情報システムチーム
准教授 玉造 潤史 氏 |
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無線LAN環境を可視化するARUBA無線LAN管理ソフト“Air Wave"
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無線LAN管理ソフト“Air Wave"についても高く評価する。
「障害が起きている時にどうなっているのかを知るのに無線LAN管理ソフトは便利。現在のユーザ情報のみならず、過去に遡って何が起きているのかが把握できます。
いままではパソコンがつながっていなかったらMacアドレスを聞いてそこからファイルを全部解析しなければならなかった。これからはMacアドレスを検索するだけで必要な情報だけ取り出せます。解析された結果で見せてくれ、処理の時間とコストがかかりません」(中村氏)
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東京大学
情報システム本部
講師 中村 誠 氏 |
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ユーザごとに証明書を発行できるAccount@Adapter
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ソリューションの中でも高い評価を得ている製品が、ユーザごとに証明書を発行できるAccount@Adapter(アカウント・アダプタ)。これはインテグレータとしての実績を集結して誕生した日立電線ネットワークスのアプライアンス型認証サーバである。
「自分のユーザ証明書を自分で管理できる製品は貴重です。今後WPAエンタープライズを導入される企業や大学にとって非常に重要な製品になるでしょうね」(玉造氏)
さらに、自社開発製品のSyslogを一元管理するLOG@Adapter(ログ・アダプタ)をプラスして、運用管理面でも日立電線ネットワークス独自のソリューションを提供し、付加価値の高い提案を行なった。
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遠隔地との安定したクオリティ
コアスイッチは1台で冗長を実現
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「以前は10Gというネットワークのスピードに重点を置いていましたが、今回の構築では安定稼働が最も重要なテーマとなりました」(玉造氏)
このプロジェクトでは、日光、木曽など、5ヵ所の遠隔施設と本郷キャンパス間の安定したネットワーク構築も課題の一つであった。
「エッジとコアをきちんと区別しつつも、遠隔地のエッジにおいても本郷のエッジと同じクオリティでユーザに提供することが重要な課題でした」(玉造氏)
そこでスイッチは日本製のAlaxalA(アラクサラ)を選択。
「スイッチはセキュリティを対策する箇所全部に入れていますので、相互接続性という点からも全てを同じAlaxalA社製で揃えられるのは安心です」(中村氏)
しかも、コアスイッチの冗長化はAX6708S、1台で提案した。それは、複雑なプロトコルを使用しない冗長構成を可能にするからであった。
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安心のケーブリング技術と開発力
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インテグレータとしての総合力を評価する。
「ケーブリング技術がしっかりしているので、根本的に持っていらっしゃる素養が違うと思います。その上でシステムやソリューションを提供されているので安心です。今回は遠隔地も含めてサポートしていただき、トータルに完成度を高めていただきました。要求に対してきちんと応えていただいて感謝しています。私たちの負担は少なかったですし、切り替え時にもユーザは気づかないくらいスムーズでした」(玉造氏)
「ソリューションの幅が広がったと思います。アプライアンスの製品を作られていますし、テレビ会議システムなども含めて大学で必要なものをほとんどカバーしているので、お願いしやすい。こんなことをやりたいと言えば、ネットワークのことならだいたい応えていただけます」(中村氏)
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ネットワークに大切なのはトータル・クオリティ
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「ネットワーク自体はトータルとしてのクオリティを上げていくことが大切です。ネットワークは接続性だけではなく、その上でどういうものが動くかということが重要になってきていますから、全体像をどう描いていくのか。考えていかなければなりません。東京大学で構築したネットワークがモデルとなってお役に立てればいいですね」(玉造氏)
こうしたエンドユーザの先進的なリクエストに一つひとつ応えていく。その積み重ねによって、日立電線ネットワークスもまた、ソリューション・パートナとしてのクオリティ向上を目指していく。
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東京大学大学院 理学系研究科 様
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ノーベル物理学賞を受賞した小柴昌俊名誉教授によるニュートリノ天文学など、輝かしい成果を収め、アカデミズムの最先端を行く東京大学大学院 理学系研究科。
設立は明治10年。
自然界の真理の根本的理解に向けて不朽の教育・研究活動を行い、最先端の知を創造し発展させ、それを継承することを重要な使命とする。
物理学、天文学、地球惑星科学、化学、生物化学、生物科学と守備範囲は広い。
我が国を代表する、素粒子物理国際研究センターも擁している。
また三鷹、木曽の天文学教育研究センター、三崎臨海実験所、小石川植物園、日光植物園などの遠隔地にも重要な研究施設があり、それらのネットワーク環境においても今回日立電線ネットワークスが全面的なサポートを行っている。
名称 |
東京大学(本郷キャンパス) |
所在地 |
東京都文京区本郷7-3-1 |
学生数 |
学部学生数: 14,274名
大学院学生: 14,293名
(2008年5月1日現在) |
URL |
東京大学オフィシャルサイト:http://www.u-tokyo.ac.jp/
東京大学 理学系研究科サイト:http://www.s.u-tokyo.ac.jp/ |
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日立電線ネットワークス株式会社
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〒101-8971
東京都千代田区外神田4丁目14番1号
秋葉原UDX 14F(北側)
製品についてのご相談窓口 TEL
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日立電線ネットワークス株式会社
営業本部 第1営業部 マネージャー 福永 英俊 (写真右)
システムエンジニアリング本部
プロジェクトマネージメント部 主任技師 松本 伸一 (写真中央)
システムエンジニアリング本部
ITソリューション部 長屋 秀明 (写真左) |
本事例記載の情報(役職名、製品価格、製品仕様、サービスの内容、お問い合わせ先、URL等)は、取材日現在の情報です。予告なしに変更され、検索日と情報が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。
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